売却に不向きな不動産の特徴とは?評価を高めるコツも教えます!
「不動産を売却したいけど、どんな会社に依頼したらいいのだろう…」というのは、初めて不動産を売却する人であれば誰しも感じる不安です。人生で1、2度しか経験しないことなのでどこがいいのか分からず悩んでしまうのは当然でしょう。この記事では売却に不向きな不動産の特徴、不動産の評価を高める方法、業者選びなどについてお伝えします。
売却に不向きな不動産の特徴とは
「高額売却を目指すのが難しい不動産の特徴」は、主に3つあります。1つは「築年数が古い」ことです。不動産の資産価値や市場価格は、築年数が古くなればなるほど下がっていくのが基本です。木造住宅の場合、帳簿上の資産価値を計算する際に使われる「法定耐用年数」が22年なので、築20年以上の物件になると資産価値はほぼゼロに近い状態として評価されてしまいます。丁寧にメンテナンスされており、住み心地のよさにまったく問題のない物件であっても、築20年を目安として大幅に資産価値が下がってしまうことを覚えておきましょう。
2つ目の特徴は「いろいろなサイトや業者から売りに出している」という点です。さまざまなサイトや業者で物件情報が公開されている不動産は、買い叩かれやすい傾向にあります。中古の不動産市場で人気があるのは、ほかの物件より長所や強みをたくさん持っている家ではなく、欠点の少ない物件です。欠点のない物件は、購入後にトラブルが起きるリスクが低いという安心感から、相場通りの値付けをしていれば高確率で売却できます。
とくに工夫をしなくても売れやすいため、無理な値引き交渉に付き合う必要もありません。一方、欠点や問題点のある家は、中古不動産市場で人気がないため、あの手この手で売却に工夫を行う必要があります。そこから「さまざまな場所で違う業者から売り出されている物件」は、それだけ切羽詰まった状況に見えやすいのです。最後の3つ目の特徴は「長期間売れ残っている」です。
条件のよい不動産、価格的にお得な物件はすぐに売却が決まります。しかし、物件の価値と売却希望額が見合っていなかったり、近隣の相場と売り値が外れていたり、問題があったりする家は、広告を出しても買い主が見つかりません。そのため、募集開始から時間の経過している物件は、たとえ実際にはただタイミングが悪くて買い主が見つかっていない場合でも「売れ残る理由が何かあるのだろう」と悪い方へ見られやすいのです。
売れ残り物件はますます売れるまでの期間が長引きやすいですし、長期間家が売れないと不動産業者の売り込みも次第に手抜きになってしまうため、必要に応じて値付けのやり直しやリフォームといった対策を打つ必要があります。
評価・価値を高める方法とは
上記したような「売却に向かない家」であっても、評価・価値を高め、少しでも高く売却するためのポイントは4つあります。1つ目は「リノベーション・リフォームで内装を新築同然にする」ことです。物件の外観や内装に問題がある場合、また地域の特性上きれいな家の方が好まれる場合などは、リノベーションやリフォームで内装を新築同然にするのがおすすめです。
2つ目は「値引きを前提した価格設定でお得感を使いこなす」です。印象のよい買い主から問い合わせがあった際、百万円単位で当初の売却希望額まで値引きを行うことで、お得感を演出するのです。あえて高く値付けしている物件に興味を持つのは、価格交渉をしようと考えている人や、相場について疎い人である可能性が高いです。先に値引きをすれば、交渉を有利に進められるでしょう。
3つ目のポイントは「ホームステージングと内覧の工夫で魅力を底上げすること」です。リノベーションやリフォームをする余裕がない場合は、インテリアや内装に手を入れて内覧時の印象を底上げするのもおすすめです。メインの顧客層が好むデザインやインテリアを購入したりレンタルしたりして、モデルルームのような空間を作るだけでも、より魅力的な家に見えます。
内覧に成功すると売却につながりやすいので、不動産業者と協力してホームステージングを施しましょう。最後のポイントは「宣伝広告の内容や戦略を練り直すこと」です。なかなか家が売れない場合は、宣伝の内容や販売戦略そのものを見直すことも効果的です。付近の相場に合わせた値付けをしたり、強力なライバル物件が売れるまで待ってから売り出したり、その地域で好まれやすい物件写真や宣伝の文章へ更新したりして、購買意欲を刺激しましょう。
高額売却には業者選びも重要なポイント
個人で所有している戸建て・マンション・土地を売却する際にもっとも重要になるのは「業者選び」です。不動産の売却を行うには「売り出し価格の設定・買い手を探す・内覧の準備・購入価格の交渉・そのほか契約書の準備」など、やるべきことが多く、すべてを自分で行おうとするとかなりの労力が必要となります。
しかし、不動産会社はこれらすべてを含めて個人をサポートする役割を担っており、実際に進めていく担当者の力量によってスピードや精度が左右されてしまう可能性があります。あなたの希望を実現し、苦手な部分をサポートしてくれる不動産会社を選ぶことがとても重要です。
一般的に不動産は、売り出してから売却完了まで約6か月かかるといわれています。もちろん、物件によって売れやすい・売れにくいという差はありますが、売却完了したい時期から逆算して動き出すようにしましょう。そして不動産の売却をするまえに必要なのが「不動産会社からの査定」です。
会社選びを行う上で注意したいのが査定依頼を出す数です。すでに査定依頼を出した、査定をしてもらったという方で査定依頼を1社にしか出していないという方はいいませんでしょうか。実は、不動産会社の査定は1社に依頼しただけでは不充分です。不動産会社の査定には明確なルールがないため、不動産会社によって査定結果が異なります。
つまり、1社の査定結果を見ただけでは、不動産の売却相場を正確に判断することはできず、安く売却してしまう恐れがあるということです。まだ、1社にしか査定してもらっていない場合は3社以上の査定結果を比較できるように追加で査定をしてもらうとよいでしょう。査定をした上で、不動産売却を依頼する業者を選ぶ際には、売却力がある業者か信頼できる営業マンかの2つの軸で業者を選ぶことをおすすめします。
ここまで、売却に不向きな不動産について「売却に不向きな不動産の特徴とは」「評価・価値を高める方法とは」「高額売却には業者選びも重要なポイント」の3つの観点からご説明しました。売却に向いていないとされる不動産であっても、工夫することで相場よりも高い値段で売却できることがあります。高値で売却するために、上記の方法や業者選びのポイントを参考にしていただければ幸いです。